「ちちんぷいぷい」の意味や起源は?方言との関係も解説!

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言葉

子どものころ、一度は耳にしたことがあるはずの「ちちんぷいぷい」というおまじないの言葉。

耳に残るこの独特な響きには、どんな由来や意味があるのでしょうか。

いったいどこで生まれた言葉なのか、そして地域特有の方言なのか──そんな素朴な疑問を抱いたことはありませんか。

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「ちちんぷいぷい」の由来と広まり

幼い頃、一度は耳にしたことがあるであろうおまじない「ちちんぷいぷい」。

ここでは、その言葉が持つ意味や成り立ち、さらに方言との関わりについて見ていきます。

「ちちんぷいぷい」の意味

この言葉は、単独では明確な意味を持つわけではなく、その後に続くおまじないと組み合わせることで意味が生まれます。

例えば「ちちんぷいぷい痛いの痛いの飛んでいけ」というように、癒やしや願いを込めた言葉と一緒に使うのが一般的です。

辞書などでは「幼い子がけがをした際に、その部分をさすりながら落ち着かせるために唱える言葉」と説明されることが多く、軽いけがや痛みから気をそらし、心を和らげる役割があるとされています。

現代における使われ方

もともとは子どもを慰めるためのやさしい言葉でしたが、今ではアニメやドラマ、手品などでも「不思議なことが起こる合図」として登場します。

そのため、「ちちんぷいぷい」は現在では子ども向けに限らず、多様な場面で親しまれる“魔法のフレーズ”として広く浸透しているのです。

「ちちんぷいぷい」の由来は?有力な2つの説と方言との関わり

「ちちんぷいぷい」というおまじないの言葉にはいくつかの起源が語り継がれています。

ここではその中でも特に知られている2つの説をご紹介します。

説①:「知仁武勇御代の御宝(ちじんぶゆうごよのおんたから)」が変化した説

有力な説のひとつが「知仁武勇御代の御宝」という言葉が元になったというものです。

別の読み方として「ちじんぶゆうみだいのみたから」と記される場合もあり、古文書や書き手によって表記はさまざまです。

意味は「賢く思慮深く、武芸に秀で、勇敢であるあなたは、この世にとって大切な宝」というもの。

この言葉は江戸時代までさかのぼるとされます。

逸話によると、江戸幕府三代将軍・徳川家光は子どもの頃泣き虫だったそうです。

乳母の春日局(かすがのつぼね)は、泣いている家光をあやす際に「知仁武勇御代の御宝」と声をかけ、落ち着かせたと伝えられています。

現代の言葉に置き換えると、「あなたは徳川家の大切な宝物。賢くて優しく、強くて勇気ある立派な子だから、元気を出しましょうね」という意味になります。

説②:「千々乱風(ちぢらんぷう)」の伝説(茨城県方言起源説)

もうひとつは、茨城県ひたちなか市阿字ヶ浦周辺に伝わる災害伝説に由来するという説です。

江戸時代この地域には3つの村がありましたが突然、砂を巻き込んだ暴風雨が襲いかかりました。

その勢いは甚大で、家々を壊滅させるほど。しかもこの風は75日間も吹き続け、ついには村全体が砂に埋もれてしまったといいます。

この出来事は「千々乱風伝説」と呼ばれ、一瞬で物事が激変する様子を表す言葉として「千々乱風」が使われるようになり、それが変化して「ちちんぷいぷい」という響きになったのではないかと考えられています。

さらに茨城県内では、この言葉に地域ごとの呼び方が存在します。

たとえば筑波郡では「ちちらんかんぷん」、土浦市では「ちぢらんかんぽん」といった具合です。

こうした方言的なバリエーションの存在から、この言葉が茨城発祥である可能性も指摘されています。

まとめ

「ちちんぷいぷい」は、本来は子どもの心を落ち着かせたり、気をそらしたりするためのおまじないとして使われてきました。

しかし近年では、その独特な響きがもたらす不思議な雰囲気から、マジックショーやアニメの中で“魔法の言葉”として登場し、多くの人に親しまれる存在となっています。

語源には、江戸時代の徳川家光にまつわる説や、茨城県に伝わる方言「千々乱風(ちぢらんぷう)」が変化したという説などがありますが、どれが真実かははっきりしていません。

それでも、「ちちんぷいぷい」という愛らしく耳に残る言葉には、子どもはもちろん、大人の心にも懐かしさや温もりを呼び覚ます、不思議な魅力がある――筆者はそう感じています。

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