「そろそろ自分も厄年かもしれない…」と気になり始めると、何となく胸の奥が落ち着かなくなるものですよね。

できるだけ穏やかに一年を過ごしたいからこそ、「しっかり厄除けを受けておこう」と思う方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、実際にどこへ行けばいいのか悩んでしまう人も少なくありません。

そんなときに候補として思い出してほしいのが、東京都葛飾区にある柴又帝釈天（題経寺）です。

映画『男はつらいよ』の舞台として広く知られていますが、寺院としての歴史や格式も高く、古くから“災難よけの祈りが行われてきたお寺”として親しまれています。

境内に一歩入ると、静かでどこか厳かな空気が漂い、日常の喧騒を忘れさせてくれます。

深呼吸したくなるような空間で手を合わせると、自然と心が整い前向きな気持ちになれる、そんな場所としても親しまれています。

柴又帝釈天とは？訪れる前に知っておきたい基礎情報

一般的に「柴又帝釈天」の名で親しまれている寺院ですが、正式な呼び名は 経栄山 題経寺（きょうえいざん だいきょうじ） です。

1629年に開創された日蓮宗のお寺で、江戸時代から地元の信仰を集め、長い歴史の中で“災厄除けの寺”として多くの人々に親しまれてきました。

本堂に祀られているのは 帝釈天（たいしゃくてん）。

仏教の天部を代表する存在で、人々を守護する象徴として知られ、困難からの回復や災難よけを願って参拝する方が今も絶えません。

▼ 基本データ

参道には昔ながらの店が立ち並び、下町の優しい雰囲気に包まれながら参拝できるのも、この寺院の魅力のひとつです。

映画『男はつらいよ』との深い関わり

柴又帝釈天といえば、映画『男はつらいよ』の舞台としても有名です。

主人公・寅さんの故郷として作中に何度も登場し、作品を通じて全国的な知名度を得ました。

参道にはロケに使われた場所やゆかりの店が点在し、映画の世界に触れてみたいというファンが多く訪れます。

境内周辺には寅さんの像も置かれており、記念に写真を撮る参拝者の姿がいつも見られます。

昔ながらの街の風情と映画の雰囲気が自然に溶け合う、ほかにはない魅力的なエリアです。

アクセス方法とお参りできる時間

柴又帝釈天は、電車でアクセスしやすい立地にあります。

迷うことが少なく、初めて訪れる人でも安心です。

• 京成金町線「柴又駅」から徒歩約3分

• 北総線「新柴又駅」から徒歩10分前後

境内の開門時間は 9：00〜17：00 が目安。

厄払いの受付やお守りの授与所も同じ時間帯で対応しています。

朝の早い時間や閉門前の夕方は比較的静かで、落ち着いて参拝できる時間帯です。

▼ アクセスまとめ

利便性が高く、厄払いが初めての方でも訪れやすい環境が整っています。

柴又帝釈天で厄払いが大切にされてきた理由

古くから柴又帝釈天は“厄除けにゆかりの深いお寺”として知られており、災難を避けたい、気持ちを整えたいと願う多くの人々が足を運んできました。

ここでは、帝釈天の信仰と厄払いの考え方をわかりやすく整理します。

■ 帝釈天が授けると伝えられるご利益

帝釈天は仏教の守護神のひとつで、「善を守り、悪を取り除く」とされる存在です。

これにちなみ、柴又帝釈天では次のような祈りが多く捧げられています。

• 災いやトラブルを遠ざける

• 心と身体の健やかさ

• 運気向上を願う方が参拝されることが多い

• 家内安全

• 商売繁盛

また、境内にある浄行菩薩（じょうぎょうぼさつ）は、気になる部分と同じ個所を軽く撫でると健康を願う象徴的な所作として親しまれています。

気持ちを切り替えたいときに訪れる方も多いようです。

厄年とは？参拝する時期の考え方

日本の伝統的な考え方では、体調や環境の変化が起きやすいとされる年齢とされています。

性別によって年齢が異なり、一般的には以下のように考えられています。

厄払いは新年から節分頃にかけて受ける方が多いですが、柴又帝釈天では一年を通して祈祷をお願いできます。

誕生日や人生の節目に合わせ、自分の気持ちが整うタイミングで参拝する人も多いようです。

厄払いの服装と持ち物のポイント

特別な規定があるわけではありませんが、儀式に臨む際は落ち着いた服装が望まれます。

• 服装：黒・紺・グレーなど控えめな色味が無難

• 持ち物：祈祷料（封筒に入れると丁寧）、お守りを入れる袋

• 注意点：帽子やサングラスは式中は外す

受付では氏名や生年月日を記入しますので、ゆっくり確認しながら書くと安心です。

厄払い料金と祈祷の進行イメージ

ここからは、祈祷料の目安や当日の流れを紹介します。

初めての方でもわかりやすいようにまとめています。

■ 祈祷料と授与品

柴又帝釈天の祈祷料は、主に以下の3種類となっています。

選んだ金額によって授与品は変わりますが、祈祷の内容そのものに優劣があるわけではありません。

自分の気持ちに合わせて選べば大丈夫です。

■ 祈祷の受付方法と混雑を避けるコツ

予約は不要で、当日受付にて申込みができます。

• 受付時間：9：00〜16：30

• 場所：本堂・祈祷受付所

• 所要時間：約30分ほど

土日祝日は混み合いやすいため、落ち着いて祈願したい方は午前中の早い時間がおすすめです。

■ 当日の流れ

祈祷の手順はシンプルで、初めてでも戸惑うことはほとんどありません。

1. 受付で申込み・祈祷料の納付

2. 本堂へ移動し、僧侶による読経を拝聴

3. 祈願名が読み上げられ、静かに合掌

4. お札やお守りを受け取る

授かったお札は、家の神棚や静かな高い場所にお祀りし、日々感謝を込めて向き合うとよいとされています。

柴又帝釈天のお守り｜種類と選び方

寺院で授かるお守りは、自分の願いを形にした大切な存在です。

柴又帝釈天でもさまざまな種類が用意されています。

■ 人気のお守り例

• 厄除け守：災いから身を守りたいとき

• 健康守：心身の健やかさを願う方に

• 金運守：金運向上を願って手にする方が多いとされるお守り

• 身守（みまもり）：カバンや財布に入れやすい小型タイプ

用途に応じて選べるため、参拝者からの人気も高いです。

■ 授与時間と返納について

お守りは、厄払いと同じ 9：00〜16：30 に授与されています。

一年ほどを目安に新しいものと交換し、古いお守りは境内の古札納所に納めましょう。

参拝後の柴又散策も楽しみのひとつ

厄払いを終えたあとは、柴又の街歩きもぜひ楽しんでみてください。

昭和の面影が残る街は、歩くだけでどこか懐かしい気持ちになれます。

■ 葛飾柴又寅さん記念館

映画の背景や撮影資料がそろっており、作品の世界に入り込んだような体験ができます。

■ 帝釈天参道の食べ歩き

名物の草だんごや手焼きのせんべいなど、昔ながらの味が楽しめる店が並んでいます。

■ 天ぷら「大和屋」

地元でも評判のお店で、香ばしい天丼が人気。休日には行列ができることもあります。

まとめ｜柴又帝釈天で清らかな気持ちを取り戻す一日を

柴又帝釈天は、長く厄除けの寺として信頼されてきた場所です。

祈祷料は3,000円からと選びやすく、予約不要で立ち寄れる点も安心材料。

参拝後はのんびりと街を散策したり、名物グルメを味わったりと、心が静かに整う時間を過ごせるはずです。

「節目のタイミングで気持ちをリセットしたい」という方にもおすすめの場所です。