秋から冬にかけて、焼き芋が店頭で目立つようになります。サツマイモを使った焼き芋は、日本だけでなく世界中で愛されるスナックです。
英語で「baked sweet potato」と呼ばれるこのおやつは、オーブンでじっくりと焼かれることからその名がついています。
サツマイモには様々な種類があり、蜜が豊富に含まれるタイプ、ほくほくとした食感のもの、柔らかくしっとりした食感のものなどがあります。
今回は、これらの中から特におすすめの5種類を選んでご紹介します。
また、焼き芋の
美味しい保存方法や調理法、役立つ裏技も一緒にお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
5種のサツマイモを徹底比較！
私たちは5つの異なるサツマイモを取り上げ、それぞれの甘さや価格を比較表で詳しく紹介しています。中でも「鳴門金時」は、他の品種と比較して価格が高い点が特徴です。
新品種「シルクスイート」の魅力
2012年に市場に登場した「シルクスイート」は、焼き芋にするとその滑らかな食感と甘みで人気を博しています。
このサツマイモは新鮮な状態で焼くとほくほくとし、時間を置いてから焼くとねっとりとした食感になります。これにより、一つのサツマイモで二つの異なる味わいを楽しむことができます。
また、「紅まさり」や「めんげ芋」、「ひめあやか」、「アメリカイモ」など、他のしっとり系のサツマイモも広く知られています。
「鳴門金時」の特徴と魅力
徳島県産の「鳴門金時」は、その均一で鮮やかな赤色の皮が特徴です。
生時はクリーム色の果肉が加熱されることで黄色に変わり、ほくほくとした食感と繊細な甘さが特徴です。この品種は、温かみのある味わいで、懐かしい風味を楽しめます。
さらに、「鳴門金時」の名前は徳島県内の特定地域で栽培されたものに限定されており、地域団体商標として保護されていることも注目されています。
紅あずまの特徴と魅力
紅あずまは長年にわたり多くの人々に親しまれてきたサツマイモの品種です。この品種は関東地方で特に人気があり、その自然で上品な甘みが特徴です。
生の状態で糖度は約14度ですが、加熱するとその糖度は38度まで上昇し、高糖度の安納芋と同等の甘さになります。
紅あずまは少し粉質があり、水分が少ないため、バターや牛乳を加えることでさらに美味しく楽しむことができます。
12月から2月の間が特に美味しいシーズンですが、貯蔵性が低いため、旬の期間を逃すと市場で見かけることが少なくなります。
ほくほくとした食感が好まれる他のサツマイモには、紅こまち、パープルスイートロード、紅こがねなどがあります。
また、高系14号から派生した品種には鳴門金時、紅さつま、とみつ金時、宮崎紅、佐原金時、あけの金時、五郎島金時、やまだいかんしょ、ほりだしくん、えい太くんなどがあります。
紅はるかの魅力
紅はるかは新しいサツマイモの品種で、クリーミーな食感と濃厚な甘さが特徴です。
その名前は「安納芋よりもはるかに甘い」とされることから名付けられました。焼き芋にすると、その甘さが口いっぱいに広がります。
また、水分が豊富で滑らかな食感があり、甘いながらも後味はすっきりしています。生の状態での糖度は約40度ですが、焼き芋にすると50〜60度にまで上がることがあり、特に甘みが強いです。
また、便秘の人にとってもよく、食物繊維も多く含まれているため、健康にとても良く期待できます。
クイックスイートの革新的な特徴
クイックスイートは紅あずまと九州30号を交配して開発された新品種で、2004年に品種登録されました。
このサツマイモの最大の特徴は、電子レンジで加熱するだけで通常のサツマイモよりも甘くなることです。これはデンプンが通常よりも低温の約50度で糊化し、麦芽糖が長時間生成されるためです。
電子レンジで加熱しても、石焼き芋並みの甘さが得られ、一度加熱して冷めた後も風味が保たれます。
農研機構によって開発されたクイックスイートは、電子レンジ使用者にとって理想的な選択肢と言えます。
ねっとり系サツマイモのラインナップ
安納芋、紅はるか、紅天使、甘太くん、いもジェンヌ、紅優甘、クイックスイートなどがあります。
家庭で簡単に美味しい焼き芋を作る方法
家庭で手軽に楽しめる焼き芋の作り方を4つ紹介します。これらの方法を使えば、誰でも簡単に美味しい焼き芋を作ることができます。
電子レンジを活用した焼き芋のレシピ
美味しい焼き芋を電子レンジで作るには、少し工夫が必要です。以下にその手順を説明します。
- サツマイモを丁寧に洗い、水気を拭き取らずにそのままにします。
- 濡れたサツマイモを新聞紙でしっかりと包み込みます。
- 電子レンジのパワーを500ワットに設定し、新聞紙に包んだサツマイモを1分半から2分間加熱します。この時点での加熱は2分を超えないようにしてください。
- 加熱後、電子レンジを解凍設定（200ワット）に変更し、さらに10分間加熱します。
この方法では、新聞紙がサツマイモの水分を保持しながら、急激な温度変化を抑えつつ、ゆっくりとした加熱によりサツマイモの自然な甘みを引き出します。
オーブンを使った焼き芋のレシピ
オーブンを使った焼き芋の作り方は少々時間がかかりますが、その分、市販の焼き芋と同様の美味しさが楽しめます。以下に作り方を説明します。
- サツマイモを洗った後、水を拭き取らずにそのままアルミホイルでしっかりと包みます。
- オーブンを予熱せずに170度に設定し、アルミホイルで包んだサツマイモを天板に並べて約70分焼きます。
- 焼き終わったら、オーブン内で約10分間放置してから取り出します。
炊飯器を使った焼き芋の作り方
炊飯器を利用しても美味しい焼き芋を作ることができます。炊飯器の低温でじっくりと加熱する特性が、サツマイモを均等に美味しく仕上げます。
- サツマイモをよく洗い、炊飯器に入れる際はサツマイモが浸る程度の水を加えます。
- 炊飯ボタンを押して加熱を開始します。
- 調理が終わったら、すぐにサツマイモを取り出し完成です。
もし更に本格的な焼き芋の食感を求める場合は、炊き上がったサツマイモをアルミホイルで包み、フライパンで両面7分ずつ蒸し焼きにすると良いでしょう。
これにより、炊飯器で作った焼き芋がさらに美味しく仕上がります。
オーブントースターで作る焼き芋のレシピ
電子レンジは手軽に焼き芋を作る方法として最速ですが、もっと本格的な味わいを求めるならオーブントースターがおすすめです。
- サツマイモを洗い、水気を拭かずにそのまま使用します。
- その濡れたサツマイモをアルミホイルでしっかり包みます。
- トースターをパンを焼く通常の設定で、サツマイモのサイズに合わせて20分から30分加熱します。
【補足】
よりしっとりとした焼き芋を希望する場合は、アルミホイルで包む前に、サツマイモを濡れた新聞紙で一度包むと良いでしょう。
これによりサツマイモの水分が逃げずに済みます。ただし、新聞紙が焦げるのを避けるために、必ずアルミホイルでしっかりと覆ってください。
焼き芋の保存方法
焼き芋は美味しいですが、つい作り過ぎてしまうことがありますよね。余った焼き芋の保存方法として、主に冷凍、冷蔵、常温の3つがあります。それぞれの方法についてご紹介します。
冷凍保存のコツ
焼き芋を冷凍保存する際には、以下のポイントを守ると良いです。
- 焼き芋を完全に冷ます。
- 表面が湿っている場合は、キッチンタオルなどでしっかりと水気を拭き取る。
- 焼き芋を丸ごとまたは食べやすいサイズにカットし、それぞれをラップで包んで保存する。
これらの手順を守れば、焼き芋は約2週間から1ヶ月間保存可能です。
解凍する際は、電子レンジで約3分加熱するだけで、美味しく食べられます。
特に蜜芋と呼ばれる甘みととろみが特徴のサツマイモは、冷凍保存することでその風味を長く楽しむことができます。
焼き芋の保存方法について
焼き芋はとても美味しい食材で、保存方法によってはその美味しさを長く保つことができます。ここでは冷蔵や常温での保存方法を詳しく説明します。
冷蔵での保存方法
焼き芋を冷蔵する場合、以下の手順に従いましょう。
- 焼き芋が十分に冷めるまで待ちます。
- 各焼き芋をラップで包み、冷蔵庫で保存します。
この方法で、焼き芋はおおよそ4日間保存が可能です。カットしたり食べかけの焼き芋も同じ方法で保存できますが、それらは2日以内に食べきることが推奨されます。
常温での保存方法
短期間であれば、焼き芋は常温でも保存が可能です。焼き芋を新聞紙で包んで暗い場所に保管してください。
ただし、焼き芋は保存性が低いため、1〜2日以内に食べることをお勧めします。
特に夏場は腐りやすいので、常温保存は避けた方が良いでしょう。
すでに食べかけの焼き芋に関しては、冷蔵または冷凍で保存することをお勧めします。
【まとめ】
焼き芋の保存方法について様々な情報をご紹介しましたが、特に冷凍が可能であることが便利です。
余った焼き芋は適切に保存し、美味しさを長持ちさせましょう。
また、焼き芋は身体にも良い食材ですが、摂り過ぎには注意して、適量を心がけましょう。
